全体会議の中で、3月11日(金)午後から12日(土)午前に、作業部会ワークショップ「全体構想に対する研究の現状レビューと今後の課題」が行われました。
このワークショップでは、OMIXで取り組んでいる3つの大きな研究課題について、これまでの研究を振り返り、何がどの程度わかっているのかをレビューし、今後の課題を再整理することを目的としました。
12:30-12:40 趣旨説明 小畑元
目的:世界最大の生物による炭素吸収や豊かな漁業生産(高い生物生産維持機構)を解明するために、現場・衛星観測等から求められる生物生産量(A02,A03-5)とモデルから求めた栄養塩輸送量を比較し、生態系への栄養塩供給過程を定量化する。
仮説:黒潮や親潮の源流域での大きな鉛直混合が栄養塩(鉄などを含む)と表層に供給しているのではないか。
1.親潮と黒潮の源流域から流れ込む栄養塩の輸送量・収支に関連した課題
12:40-13:10 衛星データによって測定する基礎生産と栄養塩との関係(◎平譯亨)
13:10-13:40 黒潮:栄養塩フラックス研究の現状と課題(◎郭新宇)
2.現場観測データの同化による統合データ作成と栄養塩等輸送量の推定について
13:40-14:10 海洋混合学での混合・物質循環のデータ同化:分野外研究者に対する講演(◎増田周平)
3.鉛直混合・物質循環・生物過程のモデル結果からの栄養塩輸送量推定
14:10-14:40 鉄を含めた物質循環モデルの現状と課題(◎三角和弘:電中研:依頼講演)
4.栄養塩の輸送と海洋生態系の変動
14:40-15:10 ブイのデータと栄養塩輸送量の関係について(◎藤木徹一)
15:10-15:30 討論 司会 小畑元
15:30-15:40 休憩
15:40-15:50 建部洋晶(JAMSTEC)「WG3の領域全体目標への役割」
15:50-16:20 建部洋晶(JAMSTEC)
「数十年規模気候変動メカニズムのレビュー及び気候変動予測の現状紹介」
16:20-16:50 渡辺路生(依頼講演),羽島知洋、野口(相田)真希(JAMSTEC)
「地球システムモデルの開発 全球炭素―窒素循環の理解にむけて」
16:50-17:20 長船哲史(JAMSTEC),田中祐希(東大院理)
「潮汐18.6年振動に伴う鉛直混合変動と海洋・気候変動」
17:20-17:50 野口(相田)真希,千葉早苗(JAMSTEC),田所和明(東北水研)
「北太平洋域における十年規模の気候変動と海洋低次生態系の応答」
17:50-18:20 伊藤進一(東大 AORI),船本鉄一郎(北水研),志田修(釧路水試),上村泰洋(中央水研),高橋素光(西海水研),白井厚太朗,小松幸生,樋口富彦,横井孝暁(東大 AORI)
「気候変動が水産資源の変動に与える影響を理解する上での問題点」
18:40- 懇親会(217号室、ポスター立ち会い説明 18:50-19:20)
09:00-09:10 趣旨説明 吉川裕
09:10-09:40 田中雄大(東大大気海洋研究所)
微細構造・ファインスケールの観測に基づく北太平洋での鉛直混合強度分布
09:40-10:10 纐纈慎也(JAMSTEC)
観測に基づいた北太平洋の底層・中層循環の研究
10:10-10:40 羽角博康(東大大気海洋研究所)
海洋大循環モデルにおける鉛直混合パラメタリゼーションと北太平洋中深層循環
10:40-11:40 吉川裕(京大理)
混合と鉛直循環・物質輸送:そのメカニズムと定式化
11:40-12:00 討論 (司会 吉川裕)
12:00-12:30 ワークショップ総合討論、領域アドバイザ・評価委員コメント
12:30 全体会議終了