A02-4 班

A02-4 黒潮とその源流域における混合過程・栄養塩輸送と生態系の基礎構造の解明

   研究概要

黒潮に代表される西岸境界流の形成の一端を担う境界でのエネルギーの消散を定量的に評価すること、外洋域の生物生産を支える栄養塩の供給に果たす黒潮の役割を明らかにすることを目的とし、黒潮周辺部における混合過程に注目した以下の研究を行う。

(1)潮汐エネルギーの散逸ルートとしての内部潮汐が発達する東シナ海や琉球列島東方海域、また大きな内部孤立波の発達が知られているルソン海峡とその周辺海域に注目し、発生した内部波が黒潮域の鉛直混合を強化し、下層の豊富な栄養塩を黒潮に供給する過程を明らかにする。

(2)太平洋を伝播してくる中規模渦が黒潮・琉球海流系と合流することによって生じる流況変動に注目し、高気圧性の渦の影響によって黒潮・琉球海流系が強化され、同時に成層構造の変化によって内部潮汐の発達過程が変化すること、それらに伴って混合の強さも変化することによって生じる物質輸送の変動を明らかにする。

(3)これらの素過程としての混合過程を評価するとともに、混合の結果としての水塊構造を化学トレーサーによる多変量分析から明らかにし、混合過程を反映した数値モデルを用いて定量的解釈を行う。

 

 

 

 

   メンバ

代表者 郭 新宇(愛媛大学沿岸環境科学研究センター・教授・海洋物理学)

 

 

 

 


分担者 松野 健(九州大学応用力学研究所・教授・海洋物理学)

 

 

 

 


分担者 千手 智晴(九州大学応用力学研究所・准教授・海洋物理学)

 

 

 

 


分担者 市川香(九州大学応用力学研究所・准教授・海洋物理学)

 

 

 

 


分担者 中村啓彦(鹿児島大学水産学部・准教授・海洋物理学)

 

 

 

 


分担者 張 勁(富山大学大学院工学研究部(理学)・教授・化学海洋学)

 

 

 

 


連携研究者 武田重信 (長崎大学水産・環境科学総合研究科(水産)・教授・生物海洋学)

 

 

 

 


連携研究者 石坂丞二 (名古屋大学地球水循環研究センター・教授・生物海洋学)